一般住宅向け スプリンクラーを
使用した散水設備のご案内
住宅火災を0に近づけるには・・・
住宅火災の映像を観てふと思いました。
「屋内で燃えているのに外壁や窓ガラスが邪魔となって効率的な消火ができず、将来的にも同じ手法で消火を行う事が適切なのだろうか?」と
火の上から水をかければ、より早く火が消せる事は誰でも思いつきます。
そうした背景から各都道府県自治体や関連する法律を所管する各省庁などに疑問点や解釈をお聞きし、すべての問題をクリアした【一般住宅向け スプリンクラーを使用した散水設備】(以下SP散水設備)を完成させました。
今後建てられる全ての住宅にこの一般住宅向けSP散水設備が普及し、将来的には住宅火災や火災が原因の死亡事故が減少すればいいなと考えています。
住宅を購入するとき施主家族の皆さんは若く、ほとんどの方は終の住処として購入されることと思います。
将来施主家族の皆さんが年を重ねるにつれて身体能力が低下すれば、火災時に安全に避難することが難しくなることがあります。
そんなときに消火設備に近い物が備わっていれば、寝たきりでも避難出来る確率が高まるのではないでしょうか?
例えばもし火事が発生したら室内は消防車の高い水圧放水で破壊されることでしょう。
これは天井や壁の内部に火元が残っていると再燃焼の可能性がある為やむを得ないことです。
そして例え(準)耐火建築物であっても鎮火が遅れると自宅が焼失するだけでなく、近隣へも延焼するかも知れません。
住宅本体はもとより、家内には沢山の思い出が詰まった数々の品が溢れています。
それが火事により失われるだけでなく、近隣の住宅まで延焼させてはとてもいたたまれません。
ご存知の通り現在の気象環境は頻繁に異常気象と報道されており、猛暑を通り越して酷暑と言われたり、洪水を思わせるゲリラ豪雨や線状降水帯も頻発しています。
そして強風の日も多く、そのような日に火事が発生しますと北九州市や新潟市で発生しました大規模火災に類似した火災事故に発展する可能性も拭えません。
今後少子化が進みますと消防士さんだけでなく、地元消防団に参加する消防団員も減少することが考えられます。
ニュースなどで現在起きている住宅火災映像を観られて「古い住宅だから」火事が起きていると思う方もいらっしゃると思いますが、現在建てられている新築住宅も一度火災が発生すれば、煙及び熱感知で初期消火を促し、主に早期避難が目的で法的設置義務されている家庭用火災報知器だけですので、古い住宅同様最悪の場合建物は焼失してしまします。
また、一部の新築建物で施工されております(準)耐火建築物だから安心と考える方もおられると思いますが、最終項でも後述いたしますように(準)耐火建築物は読んでの通り火に耐える建築物であって消火の手助けは一切行いませんし、そのような機能的建物ではありません。
任意で(準)耐火建築物を勧められる場合はよくご説明を聞かれる事をお勧めします。
防火に対しては、ある住宅誌アンケートで住宅購入者の70%以上が防火、耐火性を重視されているとの結果が出ており、住宅を建てられる際には火災対策が非常に重要な要素である事がアンケート結果からも分かることと思います。
このホームページで紹介しています弊社オリジナルSP散水設備は、新築時または天井・壁・床と給水管を交換する大規模リフォーム工事の際にしか安価に施工出来ない設備で、リビングに1基、キッチンに1基の計2基ならば製品代は税抜10万円台(配管と取付費用などは別途)と、多くの新築住宅に設置して頂ける価格設定にしております。
長く住まわれるマイホームだからこそ、火事に対するリスク回避の1設備として是非ご検討されてみて下さい。
水道連結型スプリンクラーヘッドとは
水道連結型スプリンクラーヘッドとは
名称通り水道管にそのまま連結(接続)するスプリンクラーヘッドで、
完全消火ではなく特定施設(老人ホームなど)入居者の避難時間を稼ぐために規定された設備用
スプリンクラーヘッドです。
弊社のSP散水設備は水道連結型スプリンクラー設備で使用されるスプリンクラーヘッドを使用した設備ですが、「水道連結型スプリンクラー設備」を含むスプリンクラー設備や消火設備ではありません。
ちょっと専門的な説明になりますが、「水道連結型スプリンクラー設備」と呼称する設備は消防法に適用した建物(主に老人ホームなどの特定施設です)向けに新たに規定が設けられたスプリンクラー設備です。
消防法適用建物にこのスプリンクラー設備を設置するには消防設備士甲1資格者の設計が必須ですが、一般住宅にも同様の設計をしますと厳格な設置基準を用いますのでとても高額な設置費用となります。
例としては、施主が必要としない部屋や散水範囲が少し足らない場合でもスプリンクラーヘッドの追加や配管径の変更を指定されます。
これはどんな場所の火元でも確実に散水する意味を理解しているからなので仕方がないことです。
さらにスプリンクラー設備となりますと施主もしくは消防設備士や消防設備点検資格者による年1~2回の点検及び報告義務が発生し、もちろん資格者による点検の場合はその都度数万円の費用も発生します。
弊社の一般住宅向けSP散水設備も水道連結型スプリンクラー設備と同じく住宅の水道管に直接スプリンクラーヘッドを接続しますが、従来の消火設備で設置されていた「ポンプ(水圧を高める)」「発電機(停電時でもポンプを動かすため)」「消火水槽(消火水が不足しないため)」の必要が無いため、とても安価に設置できます。
ただし本来の使用目的が「消火」ではなく「避難時間確保」のために要件を緩和されたスプリンクラーヘッドで、また水道管の水圧による水量をそのまま使用するため「絶対、確実に」消火できる訳ではありません。
しかしながら火元周辺上部からシャワー注1を浴びせることを想像すれば、設置した方が消火できる確率は格段に違うのではないでしょうか?
スプリンクラーヘッド製造に関して紹介しておきます。
使用するスプリンクラーヘッドを製造しているメーカーは【アイエススプリンクラー 株式会社】で、1998年創業以来衝撃による水漏れや誤作動を1度も起こした事が無く、東日本大震災を含む震災でも同じく誤作動は起こしていません。
スプリンクラーヘッドの製造販売では一定数の製造(ロット)毎に抜き取り試験が行われ、試験に通らなスプリンクラーヘッドが1個でも出ますとその一定数(ロット)のスプリンクラーヘッドは破棄されるほど厳しく、世界トップクラスの性能を持っております。
また、天井に設置されていても内装の邪魔をしない美観となっています。
注1
日本の標準的一般住宅配管(13A内径13mm)のシャワーは1分間に最大15ℓ(2ℓペットボトル7.5本相当)の水を放出しています。
弊社SP設備を設置される場合は、13A配管もしくは内径が3mm大きい16A配管(1分間/最大24ℓ 2ℓペットボトル12本相当)の使用が可能です。
16A配管で施工しますと、いざという時の散水量は13Aに比べ1分間に約10ℓ多くなりますが、初期の水道工事費用が高くなる点と、毎月の水道基本料金が3~400円前後高くなる点を考慮する必要があります。
水道連結型スプリンクラーヘッドは最低放水圧力0.025Mpa注2時に半径2.6m以上、水量1分当たり15ℓ以上の散水がなされないと型式試験に通りませんので、強めのシャワー水が天井から散水するイメージが近いと言えます。
注2
日本の一般住宅に送水されている水圧は最低0.15Mpa~最大0.74Mpa(通常最大0.50Mpa程度)となっており、断水時や水道管破損時以外は水道連結型スプリンクラーヘッド型式試験最低放水圧力0.025Mpaを下回る事はまずありません。
天井裏配管イラスト
湿式自動タイプ
トイレ用配管を天井裏に設置しSP散水配管と共用としています。
自動タイプなので火災時には作動温度に達すると自動で散水します。
1箇所の出火に対して通常スプリンクラー1基が作動し散水しますが、灯油などに延焼し2箇所以上作動しますと散水量が低下し最低放水面積以下の散水となり、消火は難しい可能性があります。
リスクとしては凍結やスプリンクラー破損による漏水が考えられますが、弊社使用のスプリンクラーヘッドは耐衝撃型を使用しておりますので、破損リスクは軽減されております。
天井裏配管イラスト
乾式手動タイプ
専用のSP散水配管を使用しています。
手動タイプですので配管内に水が無く漏水や流水音は発生しません。
リスクとしては火災時に人の操作が必要になりますので、留守時などには散水しません。
また湿式自動タイプ同様複数箇所からの出火に対しては散水量が足りませんので消火は難しい可能性があります。
【湿式 自動SP散水設備】
イラストは16A配管仕様
詳細は図にありますが、常時トイレに使用する配管と共用していますので、火災が発生した場合には人が操作しなくてもスプリンクラーヘッドが熱に感知して散水状態になります。
ですので留守時はもちろん、就寝時や歩行などが困難な場合でも散水作動を行いますので、未設置よりも避難時間を稼げる設備となります。
ただし2箇所以上の火元に作動しますと散水量が低下し最低放水面積以下の散水となり、火元に届きにくい可能性があります。
デメリットとしましては散水作動を止めない限り水が止まらない点と、凍結や破損による漏水発生の可能性があります。
*凍結による防止について
2022年以降断熱基準が引き上げられたことで人が生活している環境下では建物屋内で氷点下になることはほとんど無く、屋内給水管が凍結することは考えにくいのですが、それでも心配な施主様は多いと思います。
*対策として
①20mm厚の保護材付PEX・PB管の使用及びヒーターの施工。
②水抜き栓の設置
③ヒータや水抜き栓ほど確実ではありませんが弊社オリジナル。
止水弁を「閉」に操作し、トイレの水が出なくなるまで管内の水を出すことにより配管内の水を若干抜くことが出来ます。
これにより配管内に空気が入り凍結による膨張の逃げ場をつくれます。
(ただしトイレを使用しても水は流れません)
:配管凍結による漏水は凍結による水の膨張による部品の破壊で亀裂が起き、そこから水が漏れることです。
注射器の例えが一番分かりやすく、水だけの注射器はピストンをいくら押しても微動だにしませんが、ある程度空気が入っていればピストンは動きます。(どこかで習った体積の減少ですね)
このように配管内に水膨張の逃げ空間があれば破壊から免れられる可能性が上がることと、使用する樹脂製PEX・PB管共に低温特性に優れ、水の体積膨張に追従してPEX・PB管共に伸縮する事が各配管協会の試験報告書に記載されていますので十分効果はあると考えられますが、絶対の保証ではありません。
建てられる地域の最低気温や過去屋内配管凍結による漏水事故が発生したかなどは施工を依頼する住宅メーカー様等が詳しいのでご相談されて下さい。
【乾式 手動SP散水設備】 イラストは16A配管仕様
同じく詳細は図にありますが、こちらは専用配管を施工し配管末端はスプリンクラーヘッドになります。
配管内は常時空の状態ですので、漏水や流水音の心配は全くありませんし、仮にスプリンクラーヘッドを破損させ作動状態になったとしても、止水弁を開側に回さない限り水は出ませんのでとても安心できる設備です。
ただし自動で散水作動が行われませんので火災時には誰かが止水弁の開操作が必要になります。
また専用配管となりますので若干費用が高くなります。
湿式自動SP散水設備同様2箇所以上の火元に作動しますと散水量が低下し最低放水面積以下の散水となる可能性がありますので、下欄「散水作動について」をご覧ください。。
散水作動について
一般住宅で使用されている給水配管は内径13mm(13A)の物が大半を占めています。
これは初期工事費と毎月の基本使用料を抑えるためですが、こちらで紹介している「一般住宅向けSP散水設備」は水量を確保するために内径16mm(16A)配管での施工も可能となっています。
16A配管を使用しますとスプリンクラー最大散水能力の80%程度(0.1Mpa時1分間/30ℓに対し24ℓ)まで流量が向上しますので、ボヤ程度なら消火出来る可能性が高なる事は想像がつくと思います。
では2箇所からの出火に対してどのように散水するかと言えば左イラスト上のようにヘッダー(本水道管に近い方)に近いスプリンクラーが散水量の大半を占め、後方のスプリンクラー散水は減少します。
もし2箇所出火に対応したSP散水設備をお考えでしたら左イラスト下にあります様に16A配管で1室(区画)に1配管が散水するよう配管の追加を検討されて下さい。
(注:13A配管の場合、1分間の散水量は最大15ℓですが、地域の水圧などによって最大散水量は変わります)
またもう1つの下イラストにあります様に天井にカバー付き照明を設置される場合は、天井高2.5mの場合最低でもスプリンクラーヘッドから2m以上離しておかなければ散水面積が確保できませんので注意が必要です。
いずれのSP散水設備を設置される場合でも、天井面の構造やデザインの自由度、照明器具の選択幅が狭まりますし、天井から何かしらの物をぶら下げる事にも注意が必要になります。
水道連結型スプリンクラーの消火動画を視聴されたい方は、YouTubeで
「水道連結型スプリンクラー 消火実験」で検索されて下さい。
とても分かりやすい動画がアップされています。
【水道連結型スプリンクラー作動条件】
感度試験式 t = τ × loge(1 + (θ - θr) / δ)
以下は常温環境下として数値を代入しています。( logeはInで計算)
t = 50 × loge(1 + (96 - 25) / 101)
t ≒ 50 × loge(1.702970297029703 )
t ≒ 50 ×0.5323739599721
t ≒ 26.6186979986096
キッチンで使用と考えております標示温度96℃の水道連結型スプリンクラーヘッドは上記式の通り、ヘッド温度25℃、気流温度197℃の環境下では約26秒以内に作動するよう型式試験で定められています。(ヘッド温度≒ 室温が変われば作動時間も変わります)
またリビングなどで使用されている標示温度72℃の場合は、
t = 50 × loge(1 + (72 - 25) /63)
t ≒ 50 × loge(1.746031746031746 )
t ≒ 50 × 0.5573456394008
t ≒ 27.86728197004
ヘッド温度25℃、気流温度135℃の環境下で約28秒以内での作動となっており、下方で火災が発生してもスプリンクラーヘッド周辺の気流温度が作動温度に達しない限りすぐには作動しません。
尚、室内を再現して西日をスプリンクラーヘッドに当てたメーカー実験では、スプリンクラーヘッド温度が50度を超える程度だったため作動が起きておりません。
また消防法適用マンションでもキッチン以外では標示温度72℃のスプリンクラーヘッドを使用しておりますが、現在まで誤作動の報告もありません。
ちなみに気流温度135℃が発生した場合ですが、短時間でも触れればもちろん火傷をしますし、通常の壁紙はシワやヨレが発生、シーリングカバーは変形する可能性が非常に高い温度ですので火災以外は発生しないと考えておりますが、やはりスプリンクラーヘッド下でのストーブの使用、火を使用した鍋や焼肉は誤作動を引き起こす可能性がゼロではありませんのでお控え下さい。
本来このホームページ上に火災した室内写真を乗せる予定でしたが、あまりにも酷い写真ばかりでしたので載せる事は控えておりますが、火災を知る上で一度「室内火災」で検索して観られてみて下さい。
補足としまして。
まず資料としてですが、令和3年の住宅火災件数は約11,000件(1日約30件)発生しており、死亡者数は1,058人となっています。
過去の火災原因はご存知の通り「タバコの火の不始末」や「キッチンからの出火(てんぷら油加熱など」「灯油ストーブの転倒」などが上位を占めていましたが、現在はと言えば喫煙者の減少や電子タバコへ移行したためタバコの不始末は減少傾向にあり、キッチンのガスコンロは温度調整機能が付いていますので高温出火もなくなりつつありますし、エアコンや床暖房の普及から昔ほど灯油ストーブ(ファンヒーターは除く)の使用率も減少傾向になると考えられます。
逆に今後発生原因となる要因としては「リチウムイオン電池(モバイルバッテリー)のショート」、「経年劣化した家電製品のショート」などの電気のショートが主原因となることが予想されます。
そのため某住宅メーカーがうたっております「火災をなくすためオール電化標準装備」には疑問符が付きますし、上記の通り最近のコンロには温度調整機能が備わっている物が主流ですので、キッチンからの出火は減少傾向になるのではと考えています。
水道連結型スプリンクラーヘッドは完全消火が目的ではなくご家族の避難時間を稼ぐために規定されたスプリンクラーヘッドですが、実験動画を観られた方ならお分かりの通り、散水作動すれば一定の消火能力があることも分かると思います。
しかし、もし家族の誰かがスプリンクラーが動作する前に火災を発見した場合には当然水を汲んでかけるなど初期消火を行うと思いますが、確実な初期消火をと考えているのでしたら5~8年毎の交換と処分費用がかかりますが、消火実績がある家庭用消火器の設置がお勧めです。
なお、てんぷら油の火は水をかけると水蒸気爆発に近い減少が起きて火災を広げますので、もしてんぷら鍋から火が出た場合はタオルではなくバスタオルを濡らして鍋の上から被せて温度が下がるのを待ってください。
(バスタオルなら鍋を覆う面積が広く保水量も多いため鍋の高温状態を下げるには良く、タオル1枚とバスタオル1枚の価格費は数百円程度ですので、確実に鍋を覆えるバスタオルの方が有効だと思います。またよく言われるマヨネーズの投入は確実性がないので行わないで下さい)
また極めて稀な例となりますが、阪神淡路や東日本大震災、当方居住の熊本地震など避難を伴うような大地震時には部屋の物や冷蔵庫などが倒れます。
もし避難する場合は出来れば配電盤のメインブレーカーを切って避難を行って下さい。
これは上記震災地域の実例ですが、停電後再送電がされた時に倒れた家電品から出火し火事になった事例があるからです。
また地震が収まり、片付ける前に「ガラスなどの破片での怪我」に注意しながら、配電盤の全てのブレーカーを手操作で【切」にして1つ1つ異常が無いか確認しながら各部屋ブレーカーを上げて送電して下さい。
水は水漏れなどで異常が見えますが、電気は見えませんので異常は五感で感じ取るしかありません。
【火花や焦げ臭い匂い、煙】などは発火現象が起こって分かる事ですが、即ブレーカーを切って対処すれば大事にはなりません。
しかし配電盤を切っていない無人の状態で送電されたら・・・考えただけでも怖いですね。
地震に感知しブレーカーを落とす配電盤もありますのでよろしければ選択肢に入れてみて下さい。
火は下から上に昇りますが、その手助けをして火災を拡大させる要因の一つが「カーテン」です。
最近では価格が抑えられデザインも豊富になってきた「防火カーテン」があり、11階以上の消防法適用高層マンションでは消防法で使用義務と定められていますので、戸建て住宅でも是非使用されることをお勧めします。
弊社が販売するSP散水設備に類似する設備も年々増加すると思いますが、各水道局条例にある「飲料水と別系統配管とする」など一定の条件をクリアしないとこのSP散水設備は設置できません。
仮に後付けで施工を行うとすれば、床下や天井の一部を外して配管を通し、再度床補修と天井仕上げなど様々な工事を行わなければなりませんので数十万~100万円以上の費用が発生します。
工事金額がここまで高額になりますと「屋根補修やシロアリ駆除」などと同じようなリフォーム詐欺の可能性、また、安価に行うためキッチンなどの蛇口から配管する工事を行う事が考えられますが、これを行うと水道法16条適用により水道局権限で住宅への水供給が止められますし復帰工事費用もかかるので特にご注意下さい。
(ご両親がお住いの住宅に訪問するかも知れませんのでお話しされておいて下さい)
さらにこのSP散水設備には消防検査の必要はありませんので、もし「消防検査を行いますので検査費用をお支払い下さい」など消防署や消防設備士など消防関係者を名乗る不審者が来ましたら、施工された住宅メーカーもしくは最寄りの消防署に確認をされた後、警察に相談して下さい。
また、(準)耐火建築物であるため本SP散水設備は必要性が無いと考えられている方もいらっしゃると思いますが、法施行としての考え方は全く違います。
(準)耐火建築物とは内部で燃えている火災に対して一定時間耐えうる建築物で、一般住宅でも建築する地域に寄っては法令で定められ、また、住宅メーカーの独自仕様として採用されている場合もあります。
確かに何も対策していない住宅よりも火災に強いイメージと捉えられますが、あくまで火災が発生した室内もしくは建物内に火を留め
・他の建物への延焼
・火災発生建物の倒壊までの時間確保
が目的で、「火を消す」手助けとしては消防車到着までの時間稼ぎだけです。
本SP散水設備はスプリンクラーヘッドが作動温度になると天井から水を散水し、火災が発生した室内の「火を消す手助け」を行いますので、(準)耐火建築物の趣旨「火災での倒壊や延焼を防止するため火に耐える」とは全く趣旨が違います。
この事を過大解釈した短絡考察となりますが、寝たきりの方が横になっている室内で火災が発生した場合を想像されれば、
・室内がどの様になるのか
・どう対応すれば良いのか(良かったのか)
分かると思いますし、(準)耐火建築物では火災に対しての主旨が全く違うため対処出来ない事も分かると思います。
本SP散水設備をお勧めしている理由は、将来的に寝たきりや歩行困難な方が住まわれた場合も含め、ご家族の命と財産を出来るだけ守る大切な役割を担い、尚且つ新築や大規模リフォーム時のみ安価に設置出来る設備だからです。
火事は年々減少傾向にあるとはいえ、やはり相当数が発生していることには変わりありませんし、近年のモバイルバッテリー発火事例や某有名ホームセンター製サーキュレーター発火など、将来どの様な物(事)から火災が発生するかも想像できません。
前記しました通り強風時に火事が発生しますと、例え(準)耐火建築物であっても隣家だけでなく近隣一帯など広範囲への延焼の可能性も年々高まっていますので、将来に渡り出来る範囲での防火対策は必要だと考えています。
一般住宅向けスプリンクラーヘッドを使用した設備及びSP散水設備は弊社オリジナル設備です。
混同する名称の使用はお控えください。
またホームページに書かれている内容の転用転載は一切お断りいたします。